自主映画を始めた頃

クランクアップ

それは大いなる挑戦を

やり遂げた瞬間であり

仲間との別れの瞬間でもある


そんなクランクアップから

早一か月


監督は何をしているかといえば

当然のごとく

編集の真っ只中


同時にセットの解体をしたり

衣装・小道具の片付けをしたり…


そんな作業を進めながら

ふと自主映画の制作を始めた頃を思い返す


監督 脚本 撮影 制作 編集 美術 照明…

完成度の安定を求めるあまり

ついつい何でも自分でやってしまっていた

結局人を信じることが

できていなかったのかもしれない


でもそんな状態では

多くの人は集まって来てくれはしないし

自分の限界を超えることもできない

似たような規模の

似たような完成度の

作品が連なってしまう


三河映画第一弾「幸福な結末」では

1000人以上の人が関わり

第二弾「Ben-Joe」も同様

多くの人たちの協力を得て

クランクアップを迎えることができた


ひとりではできないことに挑戦し

頼りない自分をさらけ出すことを恐れない

そうなったとき

きっと人は集まってきてくれるのだろう


多少のボロがあっても

情熱のある者たちと

がむしゃらに突き進む

その方がひとりでコントロールするより

圧倒的に面白い


私にとって

三河映画の映画制作は

人を信じるための闘いであり

つまらないプライドを捨てる闘いでもある

そう言ってもいいのかもしれない


監督

岩松あきら


(写真は短編映画「IMOMUSHI」の撮影中の岩松監督)