限界
- 岩松あきら
- 2016年9月1日
- 読了時間: 2分
人間は追い詰められると
体調不良に陥る
頭痛 悪寒 発熱 下痢 蕁麻疹…
“Ben-Joe”の撮影現場でも
キャストやスタッフを前に
何度も目の当たりにしている
かくいう私も
大事な撮影を間近いに控えて
ギックリ腰になった
それらはきっと
精神が限界に達した自分自身に対して
身体がストップをかけていたのだと思う
当然
そんなときは
追い詰められた状況から離れ
休むことが賢明だ
誰だって休息を提案するはず
医者だって
家族だって
親友だって
恋人だって
でも私の考えは違う
そんなときも
いやそんなときこそ
いつもと変わらない
100%のパフォーマンスを
必死でやるべきだと思う
通常で考えたら体調不良から
たとえば60%のパフォーマンスしかできない状態だとしても
100%に近づけろと
たとえストップをかけても
通常通りパフォーマンスをすることを
身体に教え込ませるべきだと思うからだ
まだまだ限界じゃないんだよと
そうすることで
身体に“あれ? 間違いだったのか…”と思わせ
限界を伸ばすことができるのではないかと思うからだ
最近 腰痛の8割~9割は
精神的な問題だと言われて
カウンセリングで腰痛を治す試みが効果を上げている
これも同じことではないか
もっと言ってしまえば
体調不良だけではない
怪我や事故でさえ
同じではないかと思っている
限界に達したから休むべきだと
訴えているのではないかと
人間は本能的に“変化”を嫌う
身体は“変化”が起きそうであれば
必死で止めるはずだ
だから決して
休むことがいけないことではない
ただ成長(=変化)を求めるならば
身体とも闘わなければならない
限界こそ成長のチャンスなのだから
先日終わったオリンピック
おそらく万全の体調や身体で闘った選手など
ひとりもいないだろう
彼らはきっと
身体の訴えと闘い
それを乗り越え
新たな世界を見たのではないかと思う
監督 岩松あきら

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